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■088 サラダ記念日 2002/06/03

「斯様な狼藉が許されて良いというのか」
私は肩を震わせて呟いた。

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場所は松屋。時間は深夜のことである。
私は生姜焼き定食などというものを注文してしまったのだった。
思えばこれが失敗の始まりなのだろう。

何せ松屋のやることである。
生姜焼き定食などという輩如きで、成年男子の空腹が満たせるはずもない。
それを見切っていない時点で私の敗北はいよいよ濃厚なものとなった。

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しかし私にだって言い分というものはあるのだ。
栄養的に偏った食事を少しでも軽減すべく、
嗜好とは離れた定食などというものを選択してみたのだ。
一人暮らしの男としては殊勝な心がけといっても差し支えあるまい。

だのに、だ。
そんな私に追い討ちをかけるかのような狼藉を
松屋はしでかしてくれたのだ。

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「斯様な狼藉が許されて良いというのか」
そのサラダを見た瞬間、私の口から発せられた言葉である。

事もあろうか、サラダにこれでもかと言わんばかりにコーンがかけられているではないか。
私はこの狼藉に肩を震わせて怒りをあらわにした。

事もあろうにサラダという神聖なる食物の上に現れた
コーンなどという闖入者の存在を許容できるものか。

コーン、である。
コーンなのである。
所謂玉蜀黍というやつだ。
太い芯に数えるのも面倒なくらいにびっしりと張り付いている
黄色い種子どもである。

あんな有象無象どもが
天の配剤とも言うべき奇跡の産物・栄光の食物サラダに
紛れ込むだけならいざ知らず
あまつさえ1/3以上ものスペースを支配しているだなんて
これを狼藉と呼ばずになんと呼べというのか。


言っておくが単純に私が食えないから文句を言っておるのではない。
そういった感情が根底にある事実は否めないが、
今はただ神聖なるサラダの行く末について案じて居るのである。

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ちなみにこの話を職場の先輩に話したところ

「アホか」

と一蹴されたのはここだけの話である。



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