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■061 カメラと戯れる 2000/11/09

 先日友人から電話があった。
 「知り合いがパソコン買うって言うねんけどよく分からんから見たって」
 さして断る理由もないので承諾。んでパソコンを購入し、セッティングしたのだった。その時、彼女(そのパソコン購入者は女性であった)の家の近くに「赤目四十八滝」という観光スポットがあるのに気付いたのだ。
 それからしばらくして、又も友人から電話。
 「この前パソコン買った連れがCD-RW買うねんて。んで取り付けとか使い方とか教えたって。」
 別に断る事もないし、今更知らん顔もしたくない。又も承諾したところ、ついでに件の「赤目四十八滝」に行ってみる事に。



 当日。あいにくの天候ではあったが、我々3人(私、友人、購入者)は赤目四十八滝に向かった。持参したカメラは2台、フィルムは3本。カメラは1台が普通のコンパクトカメラ「KYOCERA LYNX70(以下LYNX)」である。35‐70mmという2倍ズーム搭載のAF・ストロボ付きという普通に使い勝手の良いカメラだ。
 そしてもう1台。こちらが(私の中では)メインカメラなのだが「MINOLTA HI-MATIC F(以下HI-MATIC)」というカメラだ。サイズは普通のコンパクトカメラ程度であるが、電子部分はほとんど無く、機械的な動作でできている。ズームなどというものも無くレンズは38mmの単焦点。当然ストロボなどという高度なものも無く、あまつさえピントも手動であわせなくてはならない。そしてフィルムも手動で巻きあげる。これを「レンジファインダー」カメラと呼ぶ。はっきり言ってしまえば「無いものづくし」のただの古臭いカメラである。おまけに扱いづらい。しかしこれにはこれの味というものがある。自分でフィルムを巻きあげる感触。ピントをあわせる感触。シャッターを切る感触。そういうものがダイレクトに伝わるのは機械式のカメラならではである。

 そういうカメラ批評はさておき、いよいよ滝に向かう。とりあえず2台のカメラに1本ずつフィルムを装填。まずはHI-MATICを構える。シャッターを切る。「かしゃん」音は良いがシャッターのスピードがいささか遅い。これではおそらくブレているだろう。しかたが無いので明るいところだけHI-MATICで撮ってあとはLYNXに任せよう。
 言い忘れたが今日のフィルムは感度100・24枚撮りのカラーフィルム3本だ。昔写真部時代に使用していた36枚撮りフィルムに換算すると2本分だ。私は趣味でシャッターを切る場合、恐ろしいスピードで切る。過去に36枚撮りフィルム2本を30分で撮りきった事もある。よくよく考えるともったいない使い方ではある。おそらく今日の3本も1時間ほどで無くなるであろう。
 進みだして20分ほどでLYNXのフィルムが尽きる。早速2本目に。そのうちHI-MATICも撮り終わる。残すはLYNX・・・あれ?バッテリー切れかかってる。電池かぁ。まずいな。どうりでストロボのチャージに時間がかかると思ったよ。そんなこんなでどうにか撮影終了。私は非常に楽しかったが他の2人は楽しかったのだろうか。ちょっと不安。撮りだすとあんまり周りを気にしなくなっちゃうんだよなぁ。



 その日のCD-RW取り付け&使用法も滞り無く終わり、後日私はフィルムを現像する。適当に見てみるとまずはLYNXで撮ったものであろう。所々ブレたりしているが(おそらくストロボのチャージが間にあわなかったのだろう)まあまあ良い感じに撮れた。2本目もさほど変わらず。そして3本目。HI-MATICで撮影されたそのフィルムはほとんど、いやさ全てと言っても過言では無かろう。ブレにブレて見れたものでは無かった。



 何が悪いのだろう。正直、このカメラは山口の友人に譲ってもらったものであるが私も本人もほとんど使用法が分かっていない。「せっかく良いカメラなのにこれではいかん。早速調べてみよう」と思い立ち、検索エンジンに「HI-MATIC」と入れてみる。するとRangeFinderというサイトと出会った。こちらには驚くほどの数のレンジファインダーカメラが掲載されている。一通りサイトを見てみるがHI-MATICの使用法はよく分からない。しかたが無いので掲示板で質問してみる。すると
・HI-MATIC FはAE(自動露出)なカメラである事
・GNというリングがあるが、これはストロボ使用時に使うのだという事
・電池が今は無き「水銀電池」である事
・その電池も切れかかっているという事
が分かった。どうやら単純に電池が消耗していて適正な露出で撮影できなかったのであろう。

 その後、そのサイトを眺めるうちに「簡単レストア」という小冊子を配布(有償)しておられ、その中に「水銀電池の代わりにLR44というボタン電池を使うアダプタ」の作り方が載っている事を発見。早速申し込む。余談ではあるが、「リペア(修理)」ではなく、「レストア(復元)」というところに製作者のカメラに対する思い入れを感じることができる。



 待つ事2日。たまたまオフであった火曜日にそれは届いた。待ちに待った「簡単レストア」である。早速アダプタ作りに必要なものを調達に100円ショップにいく。必要なものは
・灯油ポンプ(灯油をちゅるちゅるするやつ)
・習字の下敷き
・ボタン電池LR44x2
あと工具関係が
・先の細いラジオペンチ
・両面テープ
・ゴム用ボンド
計735円。
 そして自宅からアルミホイルを少々拝借すれば材料は全てそろう。なお、工具類は今回使用するものだけでは無く、後々使用するであろうものも買ってある。

 灯油ポンプのパイプを適当な長さに切り、その中にLR44電池を習字の下敷きにくるんで入れる。その下にアルミホイルを適当に丸めて入れればでき上がりである。2つ制作して制作時間は30分とかからなかった。
 それをカメラに組み込む。バッテリーランプはかつて無いほど(笑)の輝きを放ち、シャッター速度も劇的に向上。これでおそらくまともなブレもない写真が撮れるであろう。後はそれを見てレンズのカビなど気になるところをまたレストアすれば良い。



 たった1つの言葉を検索するだけでこれほど有用な情報を得る事ができた。インターネットの素晴らしさとカメラの楽しさを知る事のできた一件であった。
 最後になったがRangeFinder管理人のBuckerさんには掲示板の助言を始め本当にお世話になった。本当にありがとうございます。













 なお、この一件で私のカメラ熱&写真熱は改めて燃え上がり、なおかつ写真をパソコンに取り込むためにスキャナーまで購入しようとしているというのは紛れもない事実である。一つの物が幾つもの物を購入させようとする。物欲の限りなさを痛感した一件でもある。



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