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■060 タイで日本語を 2000/10/16

 先日、友人がタイに出かけたそうな。その折に土産として「いかにもタイらしい」タイオリジナルの煙草を頂いた。しかも2箱も。いやあ、旨い煙草そして珍しい煙草を頂けるというのは煙草収集癖のある私には何よりの土産である。ああ、旨い。
 そう言えばついでにPRINGLESのHOT&SPICYというのも頂いた。セブンイレブンの値札がついているのが異様な感じがしたが結構旨かった。友人が「ピザ味かと思ったであろう」と言ったが、生憎とピザ味とは思えない程凶悪なカラーリングのパッケージであった。あんな毒々しいピザがあって堪るか。



 さてその友人、タイで非常に楽しい本を入手したというので見てみることとなった。
 タイトルは「」である。「なんだなんだどうした鳩がどうかしたのか。ぽっぽっぽ鳩ぽっぽ」などと言ってはいけない。この本は日本語の「は」と「が」の使い分けをご教授頂ける大変有難いテキストなのである。
 侮るなかれこの本、はっきり言って非常に高度である。何せ120ページにも渡って「は」と「が」の使い分けだけを述べるのである。しかも例文のレベルが非常に高い。我々が外国語でこんなことを言われても困ると言うくらいのレベルである。
 しかし随所に変な例文が挿入される。その例文がまた面白いのだ。

 始まってすぐ、4ページにある文章では
「犯人が乗っていたのはどんな色の車でしたか。」
「よく覚えていませんが、白い色の車だったと思います。」
とある。のっけからこんな物騒な文章で良いのだろうか。
 この手の文章は何故か多く、他にも
警官「昨日あそこの銀行に強盗が入ったころ、この辺でおかしな人を見ませんでしたか。」
銀行の近くに住んでいる人「そういえば、30歳くらいの男の人がバイクに乗って、猛スピードであちらからこちらへ走っていきましたが・・・」

「変な音がしますね。」
「そこの押入れの中に何かがいるんじゃないですか。」

「そのナイフはよく切れますか。」
「ええ、よく切れます。」

私たちが事務所で仕事をしていると、突然、警官が入ってきた。

林さんの家が家事です。すぐに逃げてください。

「パトカーがたくさん来ていますが、どうしたんですか。」
「3時ごろあそこの銀行に強盗が入り、100万円奪って逃げたそうです。」

「興信所の人が昨日あなたのことを聞きにきたけど、私は何も知らないと答えておいたわ。」
「あっ、そう。どうもありがとう。」

「この事件の犯人は絶対あの三浦という男だと思うけどなぁ。」
「そしたら、三浦があの日の12時に羽田空港にいたという事実が説明できないよ。やっぱり、あの人は無実だと思うよ。」
など枚挙に暇がない。



 よく怪我したり死んだりもする。


昨日の午後、木下先生が亡くなった。

大変だ、山下君が交通事故で入院したそうだ。

「もしもし、渡辺さんですか。山田です。大変なんです。高橋先生が亡くなったんです。」
「えっ、高橋先生が。いつですか。」
「昨日の晩だそうです。突然のことで、私もびっくりしているんですが。」

お父さんが危篤だ。すぐに帰って来い。

 シュールな文章も多く、
「鈴木さんも中西さんも大学院の試験に受かるでしょうか。」
「鈴木さんが受かるのは確実ですけど、中西さんはどうでしょうね。」

「加藤君は高橋さんと結婚したいと思っているようですね。」
「でも、彼女は加藤君を嫌っているようですね。」

「僕は子供の時はパイロットのなりたかったんだよ。」
「僕は高校のころまで医者になりたかったんだけど。」
「結局二人とも今は普通のサラリーマンか。」
「医者やパイロットになっている奴が羨ましいよ。」

夫「俺が今死んだらおまえは困るだろうな。」
妻「ちっとも困らないわ。生命保険をたくさんかけてあるもの。」

「早くよくなってください。よくなったらまた一緒に旅行に行きましょう。」
「私はもうあと半年くらいしか生きられないことを知っています。あと半年の間に読みたかった本を全部読めれば、それだけで十分です。」
「そんなことを言わないで。きっとよくなりますよ。」
 妙に決め付けるのも得意とみえる。
「ピンポンとテニスとバドミントンの中で、どれが一番面白いですか。」
「テニスが一番面白いです。」

 また、妙にすきやきに関する文章が多いのも特徴である。他の食べ物はほとんど登場しないのにすきやき。普通は寿司とかが多いような気がするんだけどなぁ。何故にすきやき。

 朝日新聞の「ひろば」というコーナーから転載されているものも結構ある。しかもこれが食えない小話ばかり。選んだ人間の性格がにじみ出ている。

 さらに変な人も多数登場する。
昨日の晩12時ごろ、家で勉強をしていると突然電気が消えた。仕方が無いので勉強をやめてすぐ寝た。

この試験はクラス分けが目的ですから出来なくても心配しないでください。



いちいち説明していてもきりがない。仕方が無いので、最後に私が最も気に入った例文を挙げておこう。
昨日、変な人と話している夢を見ました。その人は私の知らない外国語で話し続け、私が「わかりません」とか「もっとゆっくり話してください」とか言っても話し続けるのです。私は怖くなって走って家へ帰ったんですが、その人は私を追い駆けてきて、またわからない外国語で話し続けるのです。どうしてこんな変な夢を見たんでしょうね。
そんなん知るかい。

 兎も角タイに出かけた折にはぜひとも探して頂きたい。これはもはや必携である。来るべき21世紀に残すべき世界遺産と言うと些か過言であるが。



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